十歳とちょっと。

背：…………。（外眺め中
檀：ん？背後さん何見てるのですー？
背：いやね。こーやって今週の日曜も何事もなかったように終わって行くんだなー、ってさ。
檀：なんだか哀愁が漂ってるのですよー。
背：だろ？やってると思いの外楽しいんだ、マネしてもいいよ。
檀：やるのですー！…で何をするのですー？
背：特にない。ただボーッと外眺めてるだけ。
檀：…えー。つまらなくないですかー？
背：そうか？あ、高嶋だ。どこ行くんだろ？
檀：あ、ホントですー。おーい！！しゅ…ﾓｶﾞｯ！！
背：大声出しちゃダメだって！バレちゃうだろ！！
檀：む？バレちゃダメなのですー？
背：深い理由はないが、ダメな気がする。ただ見てるだけが良いんだから。
檀：なんだか奥が深いのですー。あ、俊帰ってきたのですー。
背：あれ、本当だ。早くない？
檀：コンビニみたいですよー。
背：あ、アイス食べたい。高嶋買ってきてくれたかなー。
檀：俊に聞いてくるですー？
背：んー、アイスなら声かけてくれそうだから平気じゃない？
俊：お、いたいた。アイス買ってきたんだけど食う？
檀：！？さ、さすが背後さんですー！！
俊：…ん？どーかしたか？
背：いや別に。さ、アイス食べようぜー。
俊：あ、その前にお前発注文考えたのか？
背：（ﾋﾟｸｯ　ネ、ネタは探した…。
俊：ほぉ…。
檀：残念なのですよー。でも背後さんの分は私が責任を持って食べておくのですよー♪
俊：それじゃ宿題は終わったんだな。
檀：（ﾋﾟｸｯ　そ、それを背後さんに聞きに来たのですよー…。
俊：ほぉ…。じゃなんで外眺めてたんだ？
檀：（ﾋﾟｸﾋﾟｸｯ　き、気づいたのですー？
俊：そりゃ大声で呼んだら気づくだろ？もう終わってたのかと思ったんだけどな。
檀：た、楽しそうだったので、つい。
俊：はぁ…アイスは２本で十分だったな。
檀：えー私も食べたいのですよー（泣
俊：じゃ、宿題やろうな。俺も手伝うから。
檀：はいですー…。
背：えー俺も食べたいのですよー（泣
俊：うっさい！さっさと考えろ！
背：反応が違いすぎて嫌になってきた…。
俊：早くしないとアイス無くなるぞ。
背：手伝ってくれる？
俊：自分の年齢をよく考えてから言うべきだな。
背：じゅ、十歳とちょっと…。
俊：たった今完全にお前の分のアイスが無くなったと思え。
背：ウソ！！今のウソ！ちゃんと考えるからそれだけはやめてー！！